その代表的なものが「ダークウェブ」と「ディープウェブ」です。
ニュースなどでダークウェブという言葉を聞くと、「犯罪者が利用する危険なサイト」「アクセスするだけで違法になる場所」といったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
一方、ディープウェブについては、名前を聞いたことがあっても、具体的にどのようなものなのかわからない人もいるでしょう。
実は、ダークウェブとディープウェブは同じものではありません。
ディープウェブには私たちが普段利用するメールやネット銀行の会員ページなども含まれますが、ダークウェブは専用のソフトウェアやネットワークを利用してアクセスする特殊な領域です。
この記事では、ダークウェブとディープウェブの違いを初心者にもわかりやすく解説します。
それぞれの仕組みや危険性、アクセス方法、違法性についても詳しく紹介します。
ダークウェブとディープウェブの違いを比較
まずは、ダークウェブとディープウェブの違いを一覧表で確認しましょう。
| 比較項目 | ダークウェブ | ディープウェブ |
|---|---|---|
| 意味 | 特殊なネットワークなどでアクセスするWeb領域 | 一般の検索エンジンに登録されていないWeb領域 |
| アクセス方法 | 専用ソフトなどが必要 | 通常のブラウザで利用できることが多い |
| Google検索 | 基本的に表示されない | 基本的に表示されない |
| 主な利用者 | プライバシー重視の利用者、研究者、犯罪者など | 一般利用者、企業、学校など |
| 代表例 | Torの.onionサイト | Gmail、ネット銀行の会員ページ |
| 危険性 | 詐欺や違法コンテンツなどに遭遇するリスク | 一般的なWebサービスと同様のリスク |
| アクセス自体の違法性 | 原則として違法ではない | 原則として違法ではない |
最も大きな違いは、アクセスするための仕組みです。
ディープウェブは、検索エンジンに表示されないだけで、通常のブラウザから利用できるページが多く含まれます。
一方、ダークウェブは、一般的なインターネットとは異なる仕組みを利用し、専用ソフトなどを使ってアクセスする領域です。
ダークウェブとディープウェブの関係を図解
インターネット上のWebページは、一般的に「サーフェスウェブ」「ディープウェブ」「ダークウェブ」の3つに分けて説明されます。
Webの3つの領域のイメージ
サーフェスウェブ
検索エンジンで見つかる公開Webページ
ディープウェブ
検索エンジンに登録されていないページ(会員ページ、非公開データなど)
ダークウェブ
特殊なネットワークや専用ソフトを利用するWeb領域
概念的な関係を示した図です。ダークウェブは広い意味でディープウェブに含めて説明されることがありますが、技術的にはアクセス方式の違いで区別されます。
このように、ディープウェブのすべてが危険なわけではありません。
むしろ、日常生活で利用する多くのWebサービスがディープウェブに含まれています。
ディープウェブとは?わかりやすく解説
ディープウェブ(Deep Web)とは、GoogleやYahoo!などの一般的な検索エンジンに登録されていないWebページのことです。
英語の「Deep」は「深い」という意味で、日本語では「深層ウェブ」とも呼ばれます。
名前だけを見ると怪しい印象がありますが、ディープウェブ自体は危険なものではありません。
ディープウェブの具体例
実は、私たちは日常生活でディープウェブを利用しています。
代表的なものは次のとおりです。
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Gmailなどのメールサービス: ログインした本人だけが閲覧できるメール
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ネット銀行: 口座残高や取引履歴などの会員専用ページ
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ネットショッピング: 購入履歴や配送先情報などのマイページ
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企業の社内システム: 社員だけが利用できる業務システム
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大学の学生専用サイト: 成績や履修登録などの情報
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有料会員サイト: 会員だけが閲覧できるコンテンツ
例えば、ネット銀行にログインして自分の口座残高を確認するページは、通常Google検索には表示されません。
これは、個人情報を守るためにアクセスが制限されているからです。
つまり、ディープウェブはインターネット上の非公開ページを含む、ごく一般的な領域なのです。
ディープウェブはなぜ検索できない?
ディープウェブが検索エンジンに表示されない理由はいくつかあります。
代表的なのは、ログイン認証が必要なことや、検索エンジンによる収集が制限されていることです。
また、データベースで検索条件を入力したときだけ表示されるページなどもあります。
検索結果に表示されないからといって、必ずしも秘密のサイトというわけではありません。
ダークウェブとは?わかりやすく解説
ダークウェブ(Dark Web)とは、一般的なブラウザからは通常アクセスできず、特殊なネットワークや専用ソフトウェアを使って利用するWeb領域です。
代表的なのが「Tor(トーア)」という匿名通信技術を利用したネットワークです。
Torネットワーク上には「.onion」という特殊なアドレスを使用するWebサイトがあります。
こうしたサイトは、通常のGoogle ChromeやSafariで一般的なWebサイトと同じようにアクセスすることはできません。
ダークウェブは何のために存在する?
ダークウェブは、もともと犯罪のためだけに作られたものではありません。
匿名性やプライバシーを重視した通信を可能にする技術が利用されています。
例えば、次のような目的で使われることがあります。
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報道機関への匿名の情報提供
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言論の自由が制限されている地域での情報交換
-
個人情報や通信内容の保護
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セキュリティ研究や脅威情報の調査
一方で、匿名性を悪用した犯罪行為も問題になっています。
そのため、ダークウェブには合法的な利用と違法な利用の両方が存在します。
ダークウェブはなぜ危険と言われるの?
ダークウェブが危険視される大きな理由は、匿名性を悪用した違法取引や詐欺などが存在するためです。
特に注意したいのは、次の4つのリスクです。
① 個人情報の売買
サイバー攻撃などで流出した個人情報が、ダークウェブ上で売買されるケースがあります。
例えば、メールアドレス、パスワード、クレジットカード情報などです。
こうした情報が悪用されると、不正ログインや金銭被害につながる可能性があります。
② マルウェア感染
ダークウェブ上には、不正なプログラムや危険なファイルが存在することがあります。
悪意のあるファイルをダウンロードしたり、実行したりすると、パソコンやスマートフォンがマルウェアに感染する危険があります。
③ 詐欺サイトの存在
ダークウェブには、違法な商品を販売すると装った詐欺サイトなども存在します。
代金を支払っても商品が届かない、個人情報を盗まれるといった被害が考えられます。
④ 違法コンテンツに遭遇する可能性
ダークウェブでは、違法な商品や情報が取り扱われることがあります。
意図せず危険なコンテンツに遭遇する可能性があるため、興味本位で利用することはおすすめできません。
ダークウェブとディープウェブはアクセス方法も違う?
ダークウェブとディープウェブは、アクセスする方法にも違いがあります。
ディープウェブへのアクセス方法
ディープウェブは、通常のブラウザで利用できる場合がほとんどです。
例えば、Gmailにアクセスしてメールアドレスとパスワードを入力すれば、自分のメールを閲覧できます。
特別なソフトウェアは必要ありません。
ダークウェブへのアクセス方法
ダークウェブの一部は、Tor Browserなどの専用ブラウザを使用してアクセスします。
Torは通信を複数の中継地点を経由させることで、通信元を特定しにくくする仕組みです。
ただし、Torを使用すれば完全に匿名になるというわけではありません。
利用方法や端末の設定によっては、個人情報が漏れる可能性があります。
また、Tor Browserを使用するだけで危険なサイトを安全に利用できるわけでもありません。
ダークウェブを見るだけで違法になる?
結論からいうと、日本ではダークウェブにアクセスすること自体が一律に違法とされているわけではありません。
ただし、ダークウェブ上で行う行為によっては犯罪になる可能性があります。
例えば、違法薬物の購入、不正に取得された情報の悪用、他人のアカウントへの不正アクセスなどです。
また、違法コンテンツの取得や保存が法律に抵触する場合もあります。
重要なのは、アクセスする場所の名前ではなく、実際にどのような行為をするかという点です。
なお、ディープウェブについても、アクセス権限のない企業システムなどに不正侵入すれば違法となる可能性があります。
ダークウェブに自分の個人情報が流出したらどうなる?
近年は、企業やサービスへのサイバー攻撃によって個人情報が流出するケースが問題になっています。
流出した情報がダークウェブ上で取引されると、次のような被害につながる可能性があります。
| 流出した情報 | 考えられるリスク |
|---|---|
| メールアドレス | 迷惑メールやフィッシング詐欺 |
| パスワード | アカウントへの不正ログイン |
| クレジットカード情報 | 不正利用 |
| 氏名・住所・電話番号 | なりすましや詐欺 |
| 本人確認書類の画像 | 不正な本人確認への悪用 |
特に、複数のサービスで同じパスワードを使い回している場合は注意が必要です。
一つのサービスからパスワードが流出すると、別のサービスにも不正ログインされる危険があります。
個人情報の流出を防ぐ対策
日常生活で実践できる対策として、次の方法があります。
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サービスごとに異なるパスワードを設定する。
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二段階認証や多要素認証を有効にする。
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OSやアプリを最新の状態に保つ。
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不審なメールやSMSのリンクを開かない。
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クレジットカードや銀行口座の利用履歴を定期的に確認する。
万が一、パスワードの流出が判明した場合は、速やかに変更することが大切です。
ダークウェブとディープウェブに関するよくある質問
Q. ダークウェブとディープウェブは同じ意味?
同じ意味ではありません。
ディープウェブは一般的な検索エンジンに登録されていないWeb領域を指します。
一方、ダークウェブは専用ソフトウェアや特殊なネットワークを使ってアクセスする領域です。
Q. ディープウェブは危険なの?
ディープウェブ自体が危険というわけではありません。
Gmailやネット銀行の会員ページなど、普段利用しているサービスも含まれます。
ただし、非公開ページであっても、詐欺や不正アクセスなどのリスクが存在する場合はあります。
Q. ダークウェブはスマホでも見られる?
スマートフォンでも、対応する専用アプリや通信環境を利用すれば、一部のダークウェブにアクセスできる場合があります。
ただし、専用アプリを使用しても安全性が保証されるわけではありません。
Q. ダークウェブはGoogle検索で見つかる?
一般的なダークウェブのサイトは、Googleなどの通常の検索エンジンでは検索できません。
ただし、ダークウェブに関する解説記事や関連情報は、通常の検索エンジンでも見つかります。
Q. ダークウェブは誰が作ったの?
ダークウェブ全体を一人の人物や組織が作ったわけではありません。
代表的な匿名通信技術であるTorは、米国海軍研究所での研究を起源としています。
その後、研究者や開発者によって技術が発展し、現在ではさまざまな目的で利用されています。
Q. ダークウェブと闇サイトの違いは?
ダークウェブは、特殊なネットワークを利用するWeb領域を指す技術的な言葉です。
一方、闇サイトは、違法な取引や犯罪行為に関係するサイトなどを指す一般的な表現です。
闇サイトが必ずダークウェブ上に存在するとは限らず、通常のインターネット上にも存在する場合があります。
まとめ|ダークウェブとディープウェブは仕組みも危険性も違う
ダークウェブとディープウェブは、どちらも一般的な検索エンジンでは見つけにくいWeb領域ですが、その意味は大きく異なります。
違いを簡単にまとめると、次のとおりです。
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ディープウェブ: 検索エンジンに登録されていないWebページ。メールやネット銀行など、日常的に利用するサービスも含まれる。
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ダークウェブ: 専用ソフトウェアや特殊なネットワークを使ってアクセスするWeb領域。合法的な用途もある一方、違法取引や詐欺などのリスクが存在する。
特に覚えておきたいのは、ディープウェブは決して特別な危険領域ではないということです。
また、ダークウェブについても、アクセスすること自体が必ず違法になるわけではありません。
ただし、危険なコンテンツや犯罪行為に関係するサイトが存在するため、十分な注意が必要です。
ダークウェブとディープウェブの違いを理解し、普段からパスワード管理や多要素認証などのセキュリティ対策を徹底することが大切です。


