大雨や台風のニュースで耳にすることが多い「避難指示」と「緊急安全確保」。
どちらも命を守るために自治体が発令する情報ですが、
- 「避難指示と緊急安全確保は何が違うの?」
- 「どちらの方が危険なの?」
- 「避難指示が出たらすぐ逃げるべき?」
- 「緊急安全確保は避難が間に合わない状態?」
と疑問に思う人も多いでしょう。
結論からいうと、避難指示は危険な場所から必ず避難すべき段階、緊急安全確保はすでに災害が発生または切迫しており、避難すること自体が危険な場合もある最終段階です。
つまり、「緊急安全確保」のほうが危険度は高く、命に関わる緊急事態を意味します。
この記事では、避難指示と緊急安全確保の違いや警戒レベル、取るべき行動についてわかりやすく解説します。
避難指示とは?
避難指示とは、災害が発生する危険性が非常に高まったときに、市区町村が発令する避難情報です。
警戒レベルではレベル4にあたります。
この段階では、
- 土砂災害
- 河川の氾濫
- 浸水
- 高潮
などが発生する危険性が高くなっています。
危険な場所にいる人は、全員が避難を完了していることが求められる段階です。
緊急安全確保とは?
緊急安全確保とは、災害がすでに発生している、または発生が切迫している場合に発令される情報です。
警戒レベルではレベル5に位置づけられます。
例えば、
- 川が氾濫した
- 土砂崩れが発生した
- 堤防が決壊した
- 命の危険が迫っている
といった極めて危険な状況です。
この段階では、屋外への避難がかえって危険になることもあります。
避難指示と緊急安全確保の違い
| 比較項目 | 避難指示 | 緊急安全確保 |
|---|---|---|
| 警戒レベル | レベル4 | レベル5 |
| 危険度 | 非常に高い | 最も高い |
| 発令のタイミング | 災害のおそれが非常に高い | 災害発生または切迫 |
| 取るべき行動 | 危険な場所から避難を完了する | 命を守るための最善の安全行動を取る |
緊急安全確保が出たら避難してはいけない?
「避難してはいけない」という意味ではありません。
ただし、すでに道路が冠水していたり、土砂災害が発生していたりする場合は、外へ避難することがかえって危険になることがあります。
その場合は、
- 建物の2階以上へ移動する
- 崖や川から離れた部屋へ移動する
- 少しでも安全な場所へ避難する
など、その場で命を守る行動が求められます。
なぜ避難指示の段階で避難する必要があるの?
避難指示は、「まだ大丈夫」という意味ではありません。
レベル5になってからでは、安全に避難できない可能性があるためです。
そのため、防災では
レベル4で避難を完了する
ことが基本となっています。
警戒レベル一覧
| 警戒レベル | 状況 | 行動 |
|---|---|---|
| レベル1 | 災害への心構え | 最新情報を確認 |
| レベル2 | 避難方法の確認 | ハザードマップ確認 |
| レベル3 | 高齢者等避難 | 高齢者などは避難開始 |
| レベル4 | 避難指示 | 全員避難 |
| レベル5 | 緊急安全確保 | 命を守る最善の行動 |
「避難勧告」はなくなった?
はい。
2021年の災害対策基本法の改正により、「避難勧告」は廃止されました。
現在は、
- 高齢者等避難
- 避難指示
- 緊急安全確保
の3つに整理されています。
「避難勧告」と「避難指示」が一本化されたことで、より分かりやすい避難情報になりました。
避難するときに持っていくもの
避難時には、非常用持ち出し袋を準備しておくと安心です。
主な持ち物は、
- 飲料水
- 非常食
- モバイルバッテリー
- 懐中電灯
- 常備薬
- 現金
- 身分証明書
- タオル
- レインコート
などです。
日頃から玄関近くなど、すぐ持ち出せる場所に置いておくとよいでしょう。
よくある質問
緊急安全確保が出ることは多い?
いいえ。
緊急安全確保は、必ず発令されるわけではありません。
災害の進行が急激な場合は、発令前に災害が起きることもあります。
そのため、「レベル5を待つ」のではなく、レベル4で避難することが重要です。
避難指示が出たら必ず避難所へ行く?
必ずしも避難所だけが避難先ではありません。
安全な親戚・知人宅や、浸水や土砂災害の危険がない場所への避難も有効です。
夜間に避難する場合は?
暗くなってからの移動は危険です。
大雨や台風が予想される場合は、明るいうちに避難を済ませることが望ましいです。
まとめ
避難指示と緊急安全確保の違いをまとめると、
- 避難指示(レベル4):危険な場所にいる人は全員避難を完了する段階
- 緊急安全確保(レベル5):災害が発生または切迫し、命を守るための最善の行動を取る段階
- レベル5を待たず、レベル4の時点で避難することが重要
- 日頃からハザードマップや避難場所を確認し、非常用持ち出し袋を準備しておくことが命を守ることにつながる
災害はいつ起こるか分かりません。避難情報の意味を正しく理解し、「まだ大丈夫」と油断せず、早めの行動を心がけましょう。


