刑事ドラマでよく耳にする「逮捕状」「令状」という言葉、気になりますよね。
刑事が「逮捕状だ!」とか「令状だ!」と叫ぶシーン、思い浮かべる方も多いでしょう。
でも……逮捕状と令状、何が違うんでしょうか?2種類あるのでしょうか?
今回はその疑問にお答えします。
また、捜査令状と捜索令状についての違いも見てみましょう。
逮捕状と令状の違い
さて、逮捕状と令状、対照的に考えると何が違うのか? 実は、どちらも同じものです。
ドラマで頻繁に出てくる「逮捕状」は通称で、正式には令状の一種なんです。
令状とは、裁判官が発行する許可書のようなものです。
警察が逮捕や捜索を行うためにはこれが必要です。原則として、現行犯でない場合は必須です。
要するに、逮捕状は令状の一種で、捜査機関が逮捕のために必要とされるもの。
裁判官が捜査機関に対して逮捕の許可を出したことを示す書類です。
捜査令状と捜索令状の違い
では、捜査令状と捜索令状はどう違うのでしょうか?
答えは簡単、これは同じものです。
捜査令状は、犯罪の捜索が必要な場合に裁判官や裁判所が発行するものです。
これは正当な理由がある場合に発行され、捜査機関が捜索を行う際に用いられます。
ドラマで「ガサ状」と呼ばれることも。
普段の生活で捜索令状を見ることはほとんどないでしょうが、もし警察が令状なしに捜査をしようとした場合は、「捜索令状を見せてください」と言う権利があります。
通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の違い
逮捕には3つの種類があることをご存知ですか?
その3種とは、通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕です。
逮捕とは、被疑者を強制的に拘束すること。
逮捕後、被疑者は留置施設に移送され、証拠隠滅や逃亡を防ぐために拘束されます。
現行犯逮捕は最も聞きなれたものかもしれませんが、それぞれの手続きには違いがあります。
通常逮捕
逮捕令状を持って逮捕理由を告げ、裁判所が逮捕の必要性を確認する形で行います。
現行犯逮捕
犯罪が明らかで、犯人も明白な場合、逮捕令状なしで行う逮捕です。
緊急逮捕
殺人や強盗などの重大な事件で、逮捕の緊急性が高いと判断される場合に行う逮捕です。
逮捕状と令状の違いのまとめ
今回は逮捕状と令状、さらに逮捕の種類について解説しました。
何かの際に、この知識が役立つことを願っています。
不当な逮捕や捜索が行われないよう、是非ともその知識を活かしてください。