交通違反をしたときに耳にする「罰金」と「反則金」。
どちらも違反をした際にお金を支払うため、「呼び方が違うだけなのでは?」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、罰金と反則金はまったく同じものではありません。
大きな違いは、罰金は刑事罰の一種なのに対し、反則金は交通反則通告制度によって納付するお金だという点です。
そのため、
「反則金を払ったら前科がつく?」
「青切符と赤切符は何が違う?」
「反則金を払わなかったら罰金になる?」
といった疑問を持つ人も多いでしょう。
この記事では、罰金と反則金の違いについて、交通違反を中心にわかりやすく解説します。
罰金と反則金の違いを簡単にいうと?
罰金と反則金の違いを簡単にまとめると、次のようになります。
| 比較項目 | 反則金 | 罰金 |
|---|---|---|
| 性質 | 交通反則通告制度に基づく金銭 | 刑事罰 |
| 主な対象 | 比較的軽微な交通違反 | より重大な違反など |
| 前科 | 原則つかない | 有罪が確定すればつく |
| 刑事手続き | 期限内に納付すれば原則として刑事手続きを受けない | 刑事手続きによって科される |
| よく関連するもの | 青切符 | 赤切符など |
もっと簡単にいうと、
反則金=一定の交通違反について刑事手続きに進まないために納付するお金
罰金=裁判などの刑事手続きを経て科される刑罰
という違いがあります。
「交通違反でお金を払った=すべて罰金」というわけではありません。
反則金とは?
反則金とは、比較的軽微な道路交通法違反について、交通反則通告制度に基づいて納付するお金です。
いわゆる「青切符」の対象となる交通反則行為で利用される制度として知られています。
交通反則通告制度では、対象となる反則行為をした人が所定の反則金を期限内に納付すると、その反則行為について原則として刑事手続きに移行しません。
つまり、反則金そのものは刑事罰としての「罰金」とは異なります。
反則金を払ったら前科がつく?
基本的に、反則金を納付しただけで前科がつくわけではありません。
反則金は刑罰として科される罰金ではないためです。
ここが罰金との非常に大きな違いです。
「交通違反をして反則金を払ったから前科者になった」ということではありません。
ただし、交通違反の内容によっては違反点数が付加され、免許停止や免許取消しなどの行政処分につながる場合があります。
前科がつかないことと、運転免許への影響がないことは別問題なので注意しましょう。
罰金とは?
罰金は、刑法などで定められている刑罰の一つです。
刑事手続きによって罰金刑が確定すると、刑事罰を受けたことになります。
交通違反でも、すべての違反を反則金で処理できるわけではありません。
重大な速度超過や酒気帯び運転など、交通反則通告制度の対象とならない違反では、刑事手続きの対象となる可能性があります。
罰金を払うと前科がつく?
罰金刑が確定した場合は、前科がつきます。
ここは反則金との重要な違いです。
「お金を払った金額が高いか安いか」で前科の有無が決まるわけではありません。
ポイントは、
反則金として納付したのか、刑事罰として罰金刑を受けたのか
ということです。
青切符と赤切符の違いは?
罰金と反則金について調べていると、「青切符」「赤切符」という言葉もよく目にします。
一般的には、比較的軽微な交通違反では青切符が交付され、交通反則通告制度の対象となります。
一方、反則行為として処理できない重大な交通違反などでは、いわゆる赤切符が交付され、刑事手続きへ進むケースがあります。
そのため、
青切符 → 反則金
赤切符など → 刑事手続き → 罰金刑になる可能性
というイメージを持っておくと理解しやすいでしょう。
ただし、赤切符を受け取った時点で自動的に「罰金刑が確定した」という意味ではありません。
最終的にどのような処分になるかは、その後の刑事手続きによって決まります。
反則金を払わないとどうなる?
「反則金を払わなければ、そのまま無視できるのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、反則金を納付しなかったからといって、交通違反そのものがなくなるわけではありません。
交通反則通告制度は、反則金を納付することで、その反則行為について刑事手続きに移行しない仕組みです。
そのため、反則金を納付しなかった場合には、刑事手続きに進む可能性があります。
注意したいのは、
「反則金を払わなかった瞬間、自動的に罰金へ変更される」という仕組みではない
ということです。
罰金は刑罰なので、刑事手続きを経て決まります。
反則金と違反点数も別物
もう一つ混同しやすいのが「反則金」と「違反点数」です。
交通違反をすると、
- 反則金などの金銭的な負担
- 運転免許に関する違反点数
が関係することがあります。
しかし、この2つは別の制度です。
反則金をきちんと納付したからといって、付加された違反点数まで消えるわけではありません。
過去の違反歴などによって累積点数が一定の基準に達すれば、免許停止や免許取消しといった行政処分を受ける可能性があります。
駐車違反の「放置違反金」は反則金とは違う?
さらにややこしいのが「放置違反金」です。
名前が似ていますが、放置違反金と反則金も同じものではありません。
放置駐車違反では、運転者の責任を追及できない場合などに、車両の使用者に対して放置違反金の納付が命じられる制度があります。
そのため、
- 罰金
- 反則金
- 放置違反金
はそれぞれ制度上の意味が異なります。
単純に「交通違反で払うお金は全部罰金」と考えない方がよいでしょう。
罰金と反則金は会社にバレる?
反則金を納付しただけで、勤務先へ自動的に連絡されるというものではありません。
ただし、仕事で運転をする職種の場合には、会社の規則によって交通違反を報告する義務が定められていることがあります。
また、重大な交通違反によって免許停止や免許取消しとなれば、業務に影響する可能性があります。
罰金刑についても、勤務先への影響は職業や就業規則、違反の内容などによって異なります。
特に運転を仕事にしている人は、勤務先の規定を確認しておいた方がよいでしょう。
罰金と反則金についてよくある疑問
反則金を払えば違反歴も消える?
反則金を納付したからといって、交通違反に伴う違反点数などがすべてなくなるわけではありません。
反則金と運転免許に関する行政上の扱いは分けて考える必要があります。
反則金は刑罰?
反則金は刑事罰としての罰金とは異なります。
交通反則通告制度に基づいて納付する金銭です。
罰金と反則金は金額で見分けられる?
単純に金額だけで判断することはできません。
「高額だから罰金」「少額だから反則金」というものではなく、どの制度・手続きによって支払いを求められているのかが重要です。
交通違反なら必ず反則金で済む?
いいえ。
交通反則通告制度の対象にならない交通違反もあります。
重大な違反では刑事手続きの対象となり、結果として罰金刑などが科される可能性があります。
まとめ|罰金と反則金の一番大きな違いは「刑罰かどうか」
罰金と反則金は、どちらも「違反によってお金を支払う」という点では似ています。
しかし、法律上の意味は大きく異なります。
反則金は、一定の交通反則行為について交通反則通告制度に基づいて納付するお金です。期限内に納付すれば、原則としてその反則行為について刑事手続きに移行しません。
一方、
罰金は刑事罰の一つであり、罰金刑が確定すれば前科となります。
特に覚えておきたいのは、
「反則金を払った=前科」ではないこと、
そして、
「反則金を払えば違反点数までなくなる」わけでもないことです。
交通違反では「罰金」「反則金」「違反点数」「放置違反金」など似た言葉が登場しますが、それぞれ別の仕組みです。
通知書や切符を受け取った場合は、書かれている内容や納付期限をよく確認し、分からない点がある場合は警察などの案内窓口に確認すると安心です。


