告発と告訴の違いとは?誰ができる?被害届との違いや手続きをわかりやすく解説!

当記事はプロモーションを含むことがあります。

ニュースや事件の報道で「告訴された」「刑事告発された」という言葉を耳にすることがあります。

どちらも犯罪に関する情報を警察や検察に伝える行為ですが、実は法律上の意味や手続きに違いがあります。

「告発と告訴は何が違うの?」「誰でも告訴できる?」「被害届とはどう違う?」「告訴されたら必ず逮捕されるの?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、告訴は主に犯罪の被害者などが行うもので、告発は原則として被害者などの告訴権者以外の第三者が行うものです。

また、告訴と告発は、どちらも捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示である点が共通しています。

この記事では、告発と告訴の違いを比較表で整理し、被害届との違いや手続き、具体例、よくある疑問についてわかりやすく解説します。

告発と告訴の違いとは?比較表でわかりやすく解説

告発と告訴の最も大きな違いは、手続きを行える人です。

告訴は犯罪の被害者や法律で認められた告訴権者が行います。

一方、告発は原則として、被害者などの告訴権者以外の人が行う手続きです。

告発と告訴の違い一覧表

比較項目 告訴 告発
意味 犯罪事実を申告し、処罰を求める 犯罪事実を申告し、処罰を求める
行う人 被害者や一定の法定代理人など 原則として第三者
主な通報先 警察・検察 警察・検察
処罰を求める意思 必要 必要
書面での提出 可能 可能
口頭での申告 可能 可能
捜査への影響 捜査の端緒になる 捜査の端緒になる
逮捕につながるか 必ず逮捕されるわけではない 必ず逮捕されるわけではない
取り消し 法律上の制限がある 告訴取消しとは異なる扱い

このように、告訴と告発は似ていますが、誰が行うかという点に重要な違いがあります。

告訴とは?被害者が犯罪の処罰を求める手続き

告訴とは、犯罪の被害者など法律で認められた人が、警察や検察などの捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示です。

刑事訴訟法第230条では、犯罪によって被害を受けた人は告訴できると定められています。

告訴の具体例

例えば、次のようなケースが考えられます。

  • 詐欺の被害者が加害者の処罰を求める

  • 暴行を受けた人が加害者を告訴する

  • 名誉毀損の被害者が刑事告訴する

  • 窃盗の被害者が犯人の処罰を求める

ただし、犯罪の被害者本人だけが告訴できるわけではありません。

一定の場合には、法定代理人などにも告訴権が認められています。

告訴したら必ず捜査してもらえる?

告訴が適法に受理された場合、捜査機関には法律に基づく手続きが求められます。

特に、司法警察員が告訴を受けたときは、関係書類や証拠物を速やかに検察官へ送付しなければなりません。

ただし、告訴が受理されたからといって、必ず逮捕や起訴が行われるわけではありません。

証拠の内容や事件の事情などを踏まえて判断されます。

告発とは?第三者でも犯罪を知らせることができる

告発とは、原則として犯罪の被害者などの告訴権者以外の人が、捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示です。

刑事訴訟法第239条では、何人でも犯罪があると思うときは告発できると定められています。

告発の具体例

例えば、次のようなケースです。

  • 企業の不正会計を知った第三者が刑事告発する

  • 公金の不正使用を知った住民が告発する

  • 違法な廃棄物処理を知った人が告発する

  • 組織的な詐欺行為を知った人が告発する

このように、告発は犯罪の直接の被害者でなくても行える点が特徴です。

告発は誰でもできる?

原則として、犯罪があると思う人は告発できます。

ただし、単なるうわさや憶測だけで他人を犯罪者と決めつけることは避けるべきです。

また、虚偽と知りながら他人に刑事処分を受けさせる目的で告発した場合には、虚偽告訴等罪が成立する可能性があります。

告訴と告発は被害届と何が違う?

告訴や告発と混同されやすいものに「被害届」があります。

被害届とは、犯罪による被害があったことを警察に申告するものです。

告訴や告発とは異なり、犯人の処罰を求める意思表示が必須ではありません。

告訴・告発・被害届の違い

項目 告訴 告発 被害届
主な目的 犯人の処罰を求める 犯人の処罰を求める 犯罪被害を届け出る
行う人 被害者など 原則として第三者 主に被害者
処罰を求める意思 必要 必要 必須ではない
捜査のきっかけ なる なる なる
検察官への送付 法律上の規定あり 法律上の規定あり 同じ送付義務が当然に生じるわけではない
必ず逮捕されるか いいえ いいえ いいえ

例えば、財布を盗まれた人が警察に「財布を盗まれました」と届け出る場合は、被害届に当たります。

一方、「犯人を処罰してほしい」という意思を示して、法律上の要件を満たす手続きを行う場合は、告訴になります。

ただし、書類の名称だけで決まるわけではなく、申告内容や処罰意思なども重要です。

告訴と告発はどちらが重い?

告訴と告発は、どちらか一方が必ず重いというものではありません。

どちらも犯罪事実を捜査機関に申告し、犯人の処罰を求める正式な手続きです。

違いは主に手続きを行う人であり、事件の重大性を表すものではありません。

例えば、軽微な犯罪について被害者が告訴することもあれば、重大な企業犯罪について第三者が告発することもあります。

また、告訴や告発があったからといって、必ず逮捕や起訴につながるわけではありません。

告訴・告発されたらどうなる?手続きの流れ

告訴や告発が受理された後は、一般的に次のような流れで手続きが進みます。

  1. 告訴状・告発状の提出

    警察や検察に犯罪事実と処罰を求める意思を伝えます。

  2. 捜査・証拠の確認

    必要に応じて関係者への事情聴取や資料の確認などが行われます。

  3. 検察官による事件の処理

    検察官が証拠や事情を踏まえ、起訴・不起訴などを判断します。

  4. 起訴された場合は刑事裁判へ

    裁判所が審理し、有罪・無罪などを判断します。

なお、逮捕は必須の手続きではありません。在宅のまま捜査が進められることもあります。

告訴と告発は取り消せる?

告訴は、刑事訴訟法第237条により、起訴されるまで取り消すことができます。

ただし、一度告訴を取り消すと、同じ告訴を再び行うことはできません。

また、名誉毀損罪などの親告罪では、告訴の取り消しが起訴の可否に影響します。

一方、告発についても取消しの手続きはありますが、取り消したからといって捜査や処罰が必ず終了するわけではありません。

告訴には期限がある?親告罪と非親告罪の違い

告訴について知っておきたいのが「親告罪」という仕組みです。

親告罪とは、原則として被害者などの告訴がなければ起訴できない犯罪をいいます。

例えば、名誉毀損罪や器物損壊罪などが代表例です。

親告罪では、原則として犯人を知った日から6か月以内に告訴する必要があります。ただし、法律上の例外もあります。

一方、非親告罪では、告訴がなくても起訴することが可能です。

ただし、告訴期間の制限がない場合でも、公訴時効などの問題があるため、早めに相談することが重要です。

告訴・告発はどこにすればいい?

告訴や告発は、警察または検察に行います。

法律上は書面でも口頭でも行うことができます。

実際に手続きを検討している場合は、犯罪が起きた場所や事件の内容を整理し、警察署や検察庁に相談するとよいでしょう。

また、告訴状や告発状を作成する際には、犯罪事実をできるだけ具体的に記載することが重要です。

証拠となる資料がある場合は、適法な方法で確保し、提出できるようにしておきましょう。

告発と告訴に関するよくある質問

Q. 告訴と告発はどちらも誰でもできますか?

告訴できるのは、原則として被害者や法律で告訴権を認められた人です。告発は、原則として告訴権者以外の第三者が行えます。

Q. 告訴されたら必ず逮捕されますか?

いいえ。告訴されたからといって必ず逮捕されるわけではありません。逮捕には法律上の要件があり、在宅のまま捜査が進む場合もあります。

Q. 告発されたら前科がつきますか?

いいえ。告発されたという事実だけで前科がつくことはありません。一般に前科とは、有罪判決が確定した経歴を指します。

Q. 告訴状と被害届は両方出す必要がありますか?

必ずしも両方提出する必要はありません。事件の内容や、犯人の処罰を求める意思などによって適切な手続きが異なります。

Q. 会社の不正を告発することもできますか?

はい。犯罪に該当する不正行為であれば、一定の要件のもとで刑事告発することができます。ただし、会社の不正を知らせる「内部告発」と、刑事訴訟法上の「告発」は必ずしも同じ意味ではありません。

Q. 告訴や告発は匿名でもできますか?

刑事手続きとしての正式な告訴・告発では、通常、申告者の身元を明らかにする必要があります。一方、匿名で犯罪情報を警察などに提供すること自体は可能ですが、正式な告訴・告発とは区別されます。

まとめ|告発と告訴の最大の違いは手続きを行う人

告発と告訴は、どちらも犯罪事実を捜査機関に申告し、犯人の処罰を求める行為です。

しかし、手続きを行う人に大きな違いがあります。

告訴は主に犯罪の被害者などが行う手続きで、告発は原則として第三者が行う手続きです。

また、被害届は犯罪被害を申告するもので、告訴や告発のように処罰を求める意思表示が必須ではありません。

ニュースで「刑事告訴」「刑事告発」という言葉を見かけたときは、誰が手続きを行ったのかに注目すると、違いを理解しやすくなるでしょう。

参考資料・公式情報

※2026年11月7日時点の情報をもとに作成しています。実際の告訴・告発の手続きや法的判断は、個別の事情によって異なります。

タイトルとURLをコピーしました