「SiriとSiri AIって何が違うの?」
「新しいSiriは生成AIになる?」
「今までのSiriより何ができるようになるの?」
iPhoneを使っている人なら、一度は「Hey Siri」と話しかけたことがあるのではないでしょうか。
近年はApple Intelligenceの登場によってSiriも大きく進化し、「Siri AI」「AI版Siri」「新しいSiri」などと呼ばれることがあります。
結論からいうと、従来のSiriと、Apple Intelligenceによって強化される新しいSiriでは、会話の理解力や画面・個人情報との連携などに大きな違いがあります。
ただし「Siri AI」という名称の別アプリが登場したわけではありません。
この記事では、SiriとSiri AIの違いを、AIに詳しくない人にもわかりやすく解説します。
SiriとSiri AIの違いを簡単に比較
まず、大まかな違いを比較してみましょう。
| 比較項目 | 従来のSiri | AIで強化されたSiri |
|---|---|---|
| 基本的な音声操作 | ○ | ○ |
| 自然な会話 | △ | 大幅に強化 |
| 言い間違いへの対応 | △ | 強化 |
| 会話の文脈理解 | 限定的 | 強化 |
| 画面内容の理解 | 限定的 | 強化予定 |
| 個人情報を踏まえた対応 | 限定的 | 強化予定 |
| アプリをまたいだ操作 | 限定的 | 強化予定 |
| ChatGPTとの連携 | ― | 対応 |
| Apple Intelligence | ― | 活用 |
最大の違いは、単に「命令を聞いて実行するアシスタント」から、ユーザーの状況や文脈を理解して手伝ってくれるAIアシスタントへ進化することです。
そもそもSiriとは?
SiriはAppleが提供している音声アシスタントです。
iPhoneやiPad、Macなどで、
「明日の7時にアラームをセットして」
「今日の天気は?」
「○○さんに電話して」
「10分のタイマーをセットして」
などと話しかけることで、さまざまな操作ができます。
従来のSiriは、音声でスマートフォンを操作できる便利な機能として長年利用されてきました。
一方で、
「少し言い方を変えると理解してくれない」
「前の質問を踏まえて会話するのが苦手」
と感じたことがある人もいるでしょう。
生成AIが普及したことで、こうした部分がより目立つようになりました。
「Siri AI」という別のAIがあるの?
ここは検索するときに混乱しやすいポイントです。
一般に「Siri AI」と呼ばれているものは、Apple IntelligenceなどのAI技術によって強化されたSiriを指して使われることが多い言葉です。
つまり、
「Siri」と「Siri AI」という2つの別アプリから選ぶわけではありません。
イメージとしては、
従来のSiri → AI機能によって進化した新しいSiri
と考えるとわかりやすいでしょう。
違い① 会話がより自然になる
新しいSiriで大きく変わるのが言語理解能力です。
従来のSiriでは、言い間違えたり途中で言い直したりすると、意図がうまく伝わらないことがありました。
AIで強化されたSiriでは、人間が普段話すような自然な言い方を、より柔軟に理解できるようになります。
例えば、
「明日の……いや、土曜日の朝8時にアラームをセットして」
というように途中で言い直しても、意図を理解しやすくなります。
音声アシスタントというより、より人と会話する感覚に近づいていくのが大きな違いです。
違い② 会話の文脈を理解しやすくなる
従来のSiriは、一つひとつの質問や命令を独立して処理することが多く、会話を続けるのが得意とはいえませんでした。
新しいSiriでは会話の文脈を維持する能力が強化されます。
例えば、ある場所について質問した後、
「そこまでどれくらいかかる?」
と聞いても、「そこ」が何を意味しているのか理解しやすくなります。
毎回すべてを説明し直さなくても、前後の会話を踏まえて答えられるようになるわけです。
違い③ 画面に表示されている内容を理解できる
新しいSiriで特に注目されている機能の一つが画面上の認識です。
Appleが発表している新しいSiriでは、ユーザーが画面で見ている内容を理解し、それを使った操作ができるようになる予定です。
例えば友人からメッセージで住所が送られてきた場合、
「この住所を連絡先に追加して」
とSiriに頼むと、画面に表示されている住所を認識して操作するといった使い方が想定されています。
従来のSiriでは難しかった、**「いま画面にあるものについてお願いする」**という使い方ができるようになるのが大きな進化です。
違い④ ユーザー個人の情報を理解して手伝える
さらに大きな違いとなるのが、**パーソナルコンテキスト(個人の文脈)**を理解する能力です。
例えば、
「母が送ってきたフライト情報は何時だった?」
のように聞いたとします。
新しいSiriでは、メールやメッセージなど端末内にある関連情報から必要な情報を見つけて回答するといった使い方が想定されています。
つまり、ユーザー自身が、
「メールアプリを開く→検索する→該当メールを探す」
という作業をしなくても、Siriに聞くだけで目的の情報へたどり着きやすくなるわけです。
違い⑤ アプリをまたいだ操作が強化される
新しいSiriでは、アプリ内や複数のアプリをまたいだ操作も強化される予定です。
例えば、
「この写真を○○さんに送って」
「この写真を編集して」
など、Siriに指示するだけで操作を進められる場面が増えていきます。
これまでSiriは「アプリを開く」といった比較的シンプルな操作が中心でした。
今後は、アプリを開いた後に人間が行っていた細かな操作までAIがサポートする方向へ進化していきます。
違い⑥ ChatGPTと連携できる
Apple Intelligenceでは、SiriからChatGPTを利用できる仕組みも用意されています。
Siriだけでは対応が難しい質問などについて、ユーザーの許可を得たうえでChatGPTに問い合わせることができます。
例えば、
「この食材を使って料理を作りたい」
といった質問で、より生成AIが得意とする回答が必要な場合にChatGPTを活用できます。
つまり、
SiriそのものがChatGPTになったわけではありません。
Siriが必要に応じてChatGPTの能力を利用できる、と考えるのがわかりやすいでしょう。
SiriとChatGPTの違いは?
ここも混同しやすいところです。
Siriは、iPhoneなどApple製品の操作やユーザーの情報と連携するパーソナルアシスタントとしての役割が中心です。
一方ChatGPTは、質問への回答、文章作成、アイデア出し、分析など幅広い用途に使える生成AIです。
例えば、
「朝7時にアラームを設定して」
という操作はSiriが得意です。
一方、
「京都旅行の2泊3日のプランを考えて」
「この文章を読みやすく書き直して」
といった作業は生成AIが得意です。
新しいSiriは、この両者の長所を組み合わせる方向へ進化していると考えるとわかりやすいでしょう。
Siri AIは無料で使える?
Apple Intelligence自体に月額料金が設定されているわけではないため、対応端末を持っていれば対象機能を追加料金なしで利用できます。
ただし重要なのは対応機種です。
古いiPhoneではApple Intelligenceを利用できません。
そのため、
「iOSを最新版にしたら、すべてのiPhoneで新しいSiriが使える」
というわけではありません。
利用したい機能と自分の端末が対応しているかを確認する必要があります。
新しいSiriはいつから使える?
ここは注意が必要です。
Apple Intelligenceに関連するSiriの機能は一度にすべて提供されたわけではありません。
新しいデザインやタイプ入力、より自然な言語理解、ChatGPTとの連携などはすでに提供されています。
一方、
画面上の認識
パーソナルコンテキストの理解
アプリをまたいだ高度な操作
など、Appleが発表したSiriの主要なAI機能には、提供時期が後になったものがあります。
そのため「新しいSiriが使える」といっても、Appleが発表したすべての機能が同時に利用できるとは限りません。
使用しているiPhone、OS、言語、地域によっても利用できる機能が異なる可能性があります。
Siriは今後どう変わる?
Siriの進化で重要なのは、
「指示された操作をする」から「ユーザーの意図を理解して行動する」
方向へ変わっていくことです。
これまでは、
「○○を開いて」
「○○に電話して」
という明確な命令が中心でした。
これからは、
「この前○○さんが送ってくれた資料を探して」
「画面に表示されている住所を登録して」
といった、より曖昧で人間らしい頼み方でも対応できることが期待されています。
iPhoneの中から必要な情報を自分で探す時代から、Siriに目的を伝えて探してもらう時代へ変わっていく可能性があります。
SiriとSiri AIについてよくある質問
Q.SiriとSiri AIは別物?
「Siri AI」という独立した別アプリがあるわけではありません。
一般的には、Apple IntelligenceなどのAI技術によって強化された新しいSiriを指して「Siri AI」と呼ぶケースがあります。
Q.新しいSiriは生成AI?
AI技術を活用して大幅に強化されていますが、「Siri=ChatGPT」のように考えるのは正確ではありません。
SiriはApple製品を操作したり、ユーザーをサポートしたりするパーソナルアシスタントとしての役割を持っています。
Q.SiriでChatGPTは使える?
対応するApple Intelligence環境では、SiriからChatGPTの機能を利用できます。
必要に応じてSiriがChatGPTの利用を提案し、ユーザーが許可して利用する仕組みです。
Q.古いiPhoneでも使える?
Apple Intelligenceには対応機種の条件があります。
そのため、従来のSiriを利用できるiPhoneでも、Apple Intelligenceによるすべての機能を利用できるとは限りません。
Q.従来のSiriはなくなる?
Siriというサービスそのものがなくなって別のAIに置き換わるというより、SiriがAIによって強化されていくと考えるとわかりやすいでしょう。
まとめ|SiriとSiri AIの最大の違いは「理解する力」
Siriと、いわゆる「Siri AI」の違いを簡単にまとめると、
従来のSiri=音声で指示して操作するアシスタント
AIで強化されたSiri=状況や文脈を理解して手伝うアシスタント
という違いがあります。
新しいSiriでは、
- より自然な言葉を理解する
- 言い間違いにも対応する
- 会話の文脈を維持する
- ChatGPTと連携する
- 画面上の情報を理解する機能
- 個人の文脈を理解する機能
- アプリをまたいで操作する機能
などが大きなポイントです。
特に今後注目したいのが、画面上の認識やパーソナルコンテキスト、アプリをまたいだ操作です。
これらが本格的に利用できるようになると、Siriは単なる「音声操作機能」ではなく、iPhoneの中で自分の代わりに情報を探したり操作したりしてくれるAIアシスタントに近づいていくでしょう。


