「起訴」と「訴追」の違いは?裁判の仕組みも解説

当記事はプロモーションを含むことがあります。

社会

刑事事件における用語はしばしば難解です。

例えば、「起訴」と「訴追」です。

一見すると同じ意味に思えますが、厳密には違います。
では、この二つの違いを説明します。

「起訴」とは?

起訴は、公訴提起のことを指します。 これは、検察官が犯罪の疑いがある被疑者を刑事裁判にかける手続きです。

起訴は、検察官が起訴状を裁判所に提出することで行われます。

つまり、検察官が裁判所に対し、被告人を裁くよう請求することです。

「起訴」に至るまで

逮捕から起訴されるまでの流れは以下のようになります。

項目説明
逮捕
 ↓
犯罪の容疑がある人物が警察に捕まる段階です。
送検
 ↓
逮捕された容疑者が警察から検察庁に送られる手続きです。
拘置(勾留)
 ↓
検察官が容疑者を拘束し、さらに調査や証拠集めを行う段階です。
起訴検察官が容疑者に対する犯罪の嫌疑が十分と判断し、裁判を求める手続きを行います。

・重要なポイント

  1. 逮捕から72時間以内に検察庁へ送検されなければなりません。
  2. 勾留は最初の10日間で、さらに10日間の延長が可能です。
  3. 検察官は証拠や取り調べの結果を基に、起訴するか不起訴にするかを決定します。

犯罪を犯した者は逮捕され容疑者となり、起訴されると被告人として裁判にかけられます。

起訴状には「この被告人はこのような行為を行い、これこれの罪に該当します。よって有罪判決を求めます」といった内容が含まれます。

「訴追」とは?

訴追は、検察官が公訴を提起(起訴)し、それを維持する行為です。

言い換えると、起訴と同義です。

ただし、訴追には裁判官や人事官を弾劾して罷免を求める行為も含まれます。

また、検事総長などが司法警察職員に対する懲戒処分を求める行為も「訴追」と言います。

起訴と訴追の違い

起訴と訴追は、共に検察官が犯罪の疑いがある被疑者を刑事裁判にかける手続きという面で似ています。

「訴追」の一部として「起訴」がある点が起訴と訴追の違いと言えるでしょう。

「起訴」と「訴追」の違いのまとめ

今回は、起訴と訴追の違いについて説明しました。

通常の刑事裁判では、起訴と訴追は同義です。

起訴は犯罪を犯した者に対するものですが、訴追は裁判官や人事官の罷免手続きも含まれるという点で広義にわたる用語です。

タイトルとURLをコピーしました