「詐欺と横領って何が違うの?」
「どちらもお金をだまし取る犯罪じゃないの?」
ニュースでは、「詐欺容疑で逮捕」「業務上横領の疑い」といった言葉をよく目にします。
どちらもお金や財産に関係する犯罪ですが、成立する状況や手口は大きく異なります。
結論から言うと、
- 詐欺:相手をだまして財産を受け取る犯罪
- 横領:預かっている他人の財産を自分のものにする犯罪
という違いがあります。
この記事では、詐欺と横領の違いを、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
Contents
詐欺とは?
詐欺とは、相手をだまして、お金や物などの財産を自分に渡させる犯罪です。
相手は、うその説明や偽りの話を信じて、自分の意思で財産を渡してしまいます。
詐欺の具体例
- 「必ずもうかる投資です」とうそをついてお金を集める
- 実在しない商品をネットで販売する
- オレオレ詐欺で現金を振り込ませる
- 偽のメールで個人情報やカード情報を入力させる
詐欺では、「だます行為」が犯罪成立の重要なポイントです。
横領とは?
横領とは、自分が預かっている他人のお金や物を、勝手に自分のものとして使ったり処分したりする犯罪です。
最初は正当に預かっていても、その後に自分の利益のために使えば横領になる可能性があります。
横領の具体例
- 会社のお金を私的な買い物に使う
- 売上金を自分の口座へ入れる
- 預かった現金を返さず使ってしまう
- 他人から預かった高級腕時計を勝手に売る
横領では、「預かっている」という点が大きな特徴です。
詐欺と横領の違い
| 項目 | 詐欺 | 横領 |
|---|---|---|
| 財産の入手方法 | 相手をだまして受け取る | 預かっていた財産を勝手に使う |
| だます行為 | 必要 | 必ずしも必要ではない |
| 財産を持つタイミング | 最初は持っていない | 最初から預かっている |
| 被害者の状況 | だまされて渡す | 預けた財産を勝手に使われる |
| 代表例 | 特殊詐欺、投資詐欺 | 業務上横領、着服 |
一番大きな違いは「最初から持っているか」
簡単に言えば、
詐欺
「だまして手に入れる」
横領
「預かっていたものを勝手に自分のものにする」
この違いを覚えると理解しやすくなります。
具体例で比較してみよう
ケース①
Aさんが
「新しいスマホを販売します」
とうそをつき、お金だけ受け取って商品を送らなかった。
→ 詐欺
ケース②
会社の経理担当者が、
会社のお金100万円を自分の生活費として使った。
→ 横領
ケース③
友人から旅行代金を預かっていた人が、そのお金をギャンブルに使った。
→ 横領
ケース④
SNSで
「絶対にもうかる副業です」
とうそをつき、お金を集めた。
→ 詐欺
業務上横領とは?
ニュースでよく聞く「業務上横領」は、仕事で預かっている財産を横領した場合に適用される犯罪です。
例えば、
- 銀行員
- 経理担当者
- 店長
- 会計担当
などが会社のお金を私的に使うケースが代表例です。
一般的な横領より重く処罰されることがあります。
よくある質問
横領はだます必要がありますか?
いいえ。
横領は、預かっている財産を勝手に使うことが問題となるため、必ずしも相手をだます必要はありません。
詐欺は契約が成立していても犯罪になりますか?
はい。
最初から相手をだます目的で契約した場合は、詐欺罪が成立する可能性があります。
忘れ物を持ち帰ると横領になりますか?
落とし物や忘れ物を持ち帰る行為は、状況によっては占有離脱物横領罪に問われる可能性があります。
これは一般的な横領とは別の犯罪類型ですが、「他人の財産を自分のものにする」という点では共通しています。
まとめ
詐欺と横領の違いは、財産をどのように手に入れたかにあります。
- 詐欺:相手をだまして財産を受け取る犯罪
- 横領:預かっている他人の財産を勝手に自分のものにする犯罪
ニュースではどちらも「お金を不正に得た事件」として報じられることが多いため混同しやすいですが、「だまして受け取った」のか、「預かっていたものを使った」のかを意識すると違いが理解しやすくなります。
法律用語は難しく感じるかもしれませんが、この基本的な違いを知っておくだけでも、ニュースの内容がぐっとわかりやすくなるでしょう。


