「特任教授」と「客員教授」の違いは?なり方や待遇も紹介

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大学における教員と言えば一般的には教授ですが、「特任教授」と「客員教授」については、わかりにくい点も多いかと思います。

では、特任教授と客員教授にはどのような違いがあるのでしょうか?
また、一般の教授とはどう異なるのでしょうか?

それぞれの給与や待遇、そしてどのようにすればなれるのか、詳しく探ってみたいと思います。

特任教授とは?

特任教授は、大学で短期間や限定的な期間のみ教鞭をとる非常勤の教員のことを指します。

通常の教員と同様に、教育や研究活動に参加して授業や研究指導を行いますが、正規の教員とは異なり、期間や業務内容に制限があります。

多くの場合、特任教授には特定の研究分野での豊富な実務経験や専門知識を持つ人が選ばれ、大学の教育・研究活動に貢献するために招かれます。

また特定の研究分野で新しいプロジェクトを推進する際にも、必須の専門家として特任教授が選ばれることがあります。

特任教授の給与と待遇

特任教授の給与は大学や契約形態によって異なります。

通常、正規の教員と比較して若干劣る待遇が一般的ですが、それでも研究費や報酬が支給されることがあります。

例えば、時給で数千円から数万円、あるいは年間の研究費として数十万円から数百万円が支給される場合があります。

また、年俸制を導入している大学もあります。

具体例として、「国立大学北海道大学年俸制の適用に関する内規」(令和3年施行)では、特任教授の基本年俸が720万円で基本給は60万円とされています。

特任教授になるには?

特任教授になるためには、大学ごとに採用の手順が異なるため、まずは希望する大学の公式ウェブサイトや担当窓口に問い合わせることが一般的です。

以下のステップがよく見られます:

  1. 専門分野での研究実績を積む: 特任教授には豊富な研究経験や実務経験が求められます。大学院での研究、学会発表、論文執筆などで実績を積むことが重要です。
  2. 大学の募集情報を確認: 多くの大学が特任教授の募集情報を公式ウェブサイトや求人情報サイトで公開するため、これを定期的にチェックします。
  3. 応募書類を提出: 応募書類には履歴書、研究業績書、職務経歴書などが含まれることがあります。
  4. 面接や試験に参加: 一部の大学では、面接や筆記試験、研究プレゼンテーションを行うことがあります。

客員教授とは?

客員教授は、特定の分野で高い専門性を持つ人物が短期間、非常勤として大学に招聘される教員です。

大学が客員教授を採用する理由は、その分野での著名人や専門家を招聘して、学生や教員に新しい刺激を与え、教育および研究の質を向上させるためです。

また、大学の知名度向上や他の機関との連携を強化する目的もあります。

客員教授の役割には、短期間の講義や研究指導、講演会やセミナーの開催などが含まれます。

客員教授の給与と待遇

客員教授の給与は、個々の経験や実績、専門性によって異なりますが、一般的には年収300〜500万円程度とされています。

著名人や業界の重鎮であれば、高額な報酬を得られることもありますが、通常は常勤教員よりも低い水準です。

また、大学の支払い方式は講義や講演のコマ単位で決められていることが多く、年間の講義数によって報酬が変わることがあります。

客員教授になるには?

客員教授になるには以下の2つの方法があります。

  1. オファーを受ける: 多くの場合、大学側が特定の分野で著名な実績を持つ人物に直接オファーを出します。そのためには、自身がその分野で高い評価を受けている必要があります。
  2. 公募に応募する: 一部の大学では客員教授の公募を行うこともありますが、この方法は稀で、オファーを受けるケースが多数です。

特任教授と客員教授の違いのまとめ

特任教授と客員教授はどちらも非常勤の教員ですが、以下の点で異なります:

  • 雇用形態: 特任教授は大学法人職員として採用されることが多く、客員教授は非常勤講師という形になります。
  • 役職の位置づけ: 特任教授は一定の地位と権限を持ち、大学の運営にも関わることがありますが、客員教授は運営には関与せず教育や研究の支援に特化します。
  • 勤務期間: 特任教授は再任があることもありますが、客員教授は一年程度の単年度契約が一般的で再任制度はほとんどありません。
  • 待遇: 特任教授は大学法人職員としての待遇を受けますが、客員教授には非常勤講師としての待遇が適用され、福利厚生などはありません。

特任教授と客員教授の違いを理解することで、自分にどちらの道が合っているのかを見極める一助となるでしょう。どちらの役職も大学での教育・研究活動において重要な役割を果たしています。

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